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18禁日記|あらすじと感想ネタバレなし

作品情報

作者二宮敦人
レビュー 4.5
発行日2013/08/01
総ページ数260
ふるかわ

優しかったのにキレだしたり
臆病だったのに自信過剰になったり
ぶっ飛んだ行動を淡々としたためたり
狂人たちの日記を堂々とのぞき見気分で楽しめる!
15の超短編をまとめた読みやすい一冊。

(本ページはプロモーションが含まれています)

【18禁日記】あらすじ

  1. Sの日記…視界狭窄を患う「S」の不自由な生活と自殺を仄めかす日記。
  2. Nの告白…生の実感に乏しい「N」が犯してきた罪の告白と君へ残すメッセージ。
  3. Dの日記…面接でアピールできることがない就活生「D」。経歴詐称が加速する様。
  4. Fの日記…蚊に刺されやすい「F」。痒みをごまかす際の快感に憑りつかれていく。
  5. Eの日記…処女卒業のために適当に付き合った男ともめる話。
  6. Zのブログ…作詞に自信のある高校生「Z」。クラスメートにブログパスワードを特定されブログを荒らされる。
  7. Lの日記…血が苦手なのに医大を受け合格した「L」。解剖に慣れてくる自分に恐怖を覚える話。
  8. Rの詩集…ブスの「R」が初体験を済ませた後、女として自信を持つ話。
  9. Bの遺書…絶対音感を持つ「B」。周囲の音が全て音階に置き換わり日常生活がままならなくなる。
  10. Tの日記…小学生の「T」。博物館で見た眼の水晶体に魅せられ、周りの動物の眼を観察したい衝動に駆られる。
  11. Mの日記…在宅ワークの「M」。他人が眉をひそめる”ある癖”に拍車がかかる。
  12. Cの夢日記…不気味な夢ばかり見る「C」。日記をつけることで夢の共通点に気づく。
  13. Pの日記…所詮、人間はプログラムされた行動をとらされているに過ぎない。よって、自分の意志というものは存在しないと考え苦しむ。
  14. Uの送信メールボックス…同級生に告白され交際をOKした「U」。しかし外交官を目指す彼女は勉強に忙しく会える時間が少ない。「U」のいら立ちがエスカレートしていく。
  15. 私の日記…日記を読み返し、自分が異常なのでは?と気づく私。

【18禁日記】感想|ネタバレなし

「日記」という前提なので、余計な説明なしにプライバシーを見てる感覚。
日記をつける人物は平均的な一般人が主。しかしストーリーのアイデアが非常に魅力的で読みやすく
ちょっとしたはずみで狂気がエスカレートする様は
簡単に読み手自身に置き換えることができ、危うさを身近に感じる。
読後は緩んでしまった「正常」というふんどしを締め直したくなる。

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