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ついてくるもの|あらすじと感想ネタバレなし

作品情報

作者三津田信三
レビュー 5.0
発行日2012/09/05
総ページ数242
ふるかわ

悪夢・物の怪・絵画・忌地…
期待以上に楽しませてくれる恐怖の実話6編と
作家オリジナル「刀城言耶シリーズ」を1編収録。

(本ページはプロモーションが含まれています)

【ついてくるもの】7話収録

  1. 夢の家…結婚願望の強い女に別れを告げた男。以降、男は女のものであろう禍々しい屋敷にいざなわれる悪夢を見るようになる。そして、とうとう男は取り返しのつかないある行動をとってしまう。
  2. ついてくるもの…高校2年生の私は登下校中に通る廃屋に美しい雛人形が飾られているのを発見する。人形を持ち帰るやいなや様々な不幸に見舞われることになる。
  3. ルームシェアの怪…広いキッチンとリビングルーム。4名のルームシェアにより夢の一軒家での生活を手に入れたOLの「亀有」。しかし、メンバーの1人は部屋にいるようだが一向に出てくる気配がなく顔を合わせないままだ。明るい性格だと聞いていたが彼女に何が起こっているのだろうか。亀有はこの共同生活に不気味さを感じるようになる…。
  4. 祝儀絵…鶴と亀の掛け軸の前に並んで座る、紋付き袴の男性と白無垢の女性が描かれた絵。独身の「勝秀」を心配した叔母に押し付けられたこの縁起の良い絵には形容しがたい不気味さがあった。叔母の気持ちを無下にできず壁に飾るとほどなくして職場や交際相手の元に「勝秀の妻」を名乗る女が現れる。戸惑う勝秀は後に絵の本来の役割を知り驚愕する!
  5. 八幡藪知らず…転校生「恵太」含む、小学5年生の5人組の目下のブームは放課後の探検ごっこだ。地元の「樅山(もみやま)」で遊んだ彼らは、未踏の地「無女森(むめもり)」に目をつける。無女森は一見しただけでも薄気味が悪く、柵にも覆われた立入禁止区域だ。また、地元の老人が話す「樅山」「無女森」の名の秘密を聞き、探検を思いとどまらせたい恵太。他メンバーも恐怖していたが同時に好奇心も膨らんできて…。
  6. 裏の家の子供…40代の女性翻訳家が遭遇した恐怖体験。女性は交際相手が見つけた一軒家で暮らし始めるも、隣家から発せられる「奇声」と「物音」に悩まされる。ある日、その物音が自分の家から聞こえるようになって…!?
  7. 椅人の如き座るもの…人体をモチーフにした奇怪な家具を作る「鎖谷鋼三郎」。ある日、鋼三郎を憎む義兄が鋼三郎の工房に向かったのを最後に姿を消した。事情を聞いた刀城言耶は義兄の消息についてある仮説を口にする。(推理小説「刀城言耶シリーズ」より)

※後の文庫化に伴い、収録作「椅人の如き座るもの」は「百物語憑け」に変わっております。

・2012/09/05 講談社ノベルス 7話目「椅人の如き座るもの」
・2015/09/15 講談社文庫 7話目「百物語憑け」(←未読)

【ついてくるもの】感想|ネタバレなし

過去にオチなしヤマなしの「実話もの」ばかり掴まされていた私。
未だに「実話」を冠する作品を警戒しておりましたが三津田さんの本であれば
楽しめること間違いなしですね。
「えっ!?これ実話なんですよね!?」と突っ込んでしまうほど
ストーリーとしてのクオリティーが高く、どぎつい恐怖が展開されます。
実際の怪異って人間にちっとも甘くないんだな。
容赦がなさ過ぎて、好奇心より警戒心を優先しないと取り返しのつかないことになる。

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